お芝居の衣裳とレビューの衣裳

レビューとは、ダンスや歌といった内容を
中心にした、ショー形式の舞台です。
「レビューショー」といわれたりもします。
 
お芝居は、それぞれ役者が自分に与えられた物語の登場人物に扮し、
そのストーリー内容を観客に伝える…というものです。
 
ちなみに、その中間あたりが「ミュージカル」…となるでしょうか。
 
一概には言えないのですが、ダンスが中心の舞台での衣裳は、
激しい動きへの縫製・生地などに、耐久性が必要だったりします。
 
また、着崩れしにくいように考えられたパターンや縫製、ちょっとした
仕掛けが必要になったりします。
 
特に、ダンスシーンを主体に展開されるレビューショーは、一場面が短く、
また、役者(ダンサー)が一人で何役もこなしていくことが多いので、
次の衣裳に着替える時間が極端に短くなったりします。
 
そこで、必然的に、「早(はや)変わり」
といった、すぐさま次の衣裳に着替える…といった作業があります。
 
この「早(はや)変わり」をスムーズに行うために必要なのが衣裳の
「仕掛け」となります。
 
例えば、デザインがカッターシャツにネクタイ、といった衣裳の場合。
本来ならボタンホールにボタンを入れて着るカッターシャツ。
 
いちいち一つずつ止めていては、次の出番に間に合いません。
さらに、ネクタイもいちいち締めることもできません。
 
そんなときの仕掛けは、まず、シャツのボタンをすべて切り取って外し、
マジックテープやスナップボタンに付け替え、ワンタッチで
シャツを着脱できるようにします。
 
外したボタンは、ボタンホールの上に縫い付けてしまいます。
これで見た目には、ボタンをとめて着ている状態の仕掛けシャツ、
というところです。
 
ネクタイの仕掛けは、あらかじめネクタイを締めたカタチをつくり、
首の輪になった部分を切断、首もと左右の襟の下でかませるカタチで
スナップやマジックテープでシャツに着脱できるようにしておきます。
 
シャツに着ける飾りネクタイ(本当に締めているように見せかけている、
着脱式のネクタイ)は、紳士服店などでも見かけるので、
ご存知の方もいると思いますが。
 
近くで見るとあまり美しいモノではありませんが、遠目の舞台で
照明にあたった状態で見ると、これで別に違和感はないのです
 
こんな感じで、早く、しかも違和感少なく美しく着るための工夫は
他にもたくさんあるのです。
 
例えば、ジャケットなども腕を上に上げると、当然、身頃(本体部分)も
一緒に上に上がってしまいます。
 
これでは激しい踊りの振りでは、動き回るたびに、着崩れてしまったり、
役者(ダンサー)自身が動きにくく、十分に踊れない、というコトも発生します。
 
そこで、着崩れを起こしにくい、より動きやすい、衣裳独特のパターンが
存在したりもします。
 
見た目には普通にあるスーツやジャケットと全く見分けが付かないのですが、
パターンの段階で、随所にその仕掛けがされているのが
レビューやショーに使う衣裳の特徴です。
 
あと、舞台化粧の汚れも独特かもしれません。
 
舞台の場合、特殊な化粧品を使うことも多く、普通では
ファンデーションを塗らない箇所(腕や背中、胸元など)にも
場面によっては化粧を施すこともあります。
 
ちょっと普通では落ちない独特の化粧汚れがついたりもします。
 
さらに、洋服としてはあまり使用しない生地や装飾が多用されていたり
することもあって、普通のクリーニング店では扱えない場合も多々あります。
 
そこで、そういった衣裳専門のクリーニング屋さんも存在するのです。
 
という感じで、洋服のようで洋服でない衣裳。
そんな衣裳の仕事もしつつ、カバン屋さんをしているのですが。

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